環境工学分野の科研費の審査III，たろてんの独り言，J. of Taroten

北大の高校生向け広報素材にも J. of Taroten が登場か

　2014年に，「さすがは北大，土木環境システムでの科研費獲得トップ」をこのウェブサイトに掲載しました。本サイトを参考にしたという明確な証拠はないが，北大が，「北大の衛生はこの分野の元祖。科研費獲得も国内トップ」との高校生向け広報素材を作成した，という情報も得ています。

細目・機関別科研費獲得額のその後

　ということで，日本学術振興会から公表のデータに基いた細目・機関別科研費獲得額(2013-2017)の情報更新をしておきます。前回掲載時は，科研費の5年間配分総額2009-2013 でまとめさせていただいていましたが，今回は件数の順位で10位までソートし，採択初年度配分額を評価指標として掲載することに変更しました。件数重視でまとめたので，福岡大学等私立大学もランクインしました。まとめ方が異なるので，前回との単純比較ができないのですが，5706 土木環境システムにおいて前回トップの北海道大学は件数では1位タイを守りましたが，初年度配分額では2位となり，また，女性の活躍が見られないようです。なお，この「うち女性」の指標は件数という整数が入るべきなのに，なぜか小数点以下が表示されており，両性具有という意味なのかも知れません。東大・京大は応募件数が多く，研究者数の厚みを感じます。

　1501 環境技術・負荷低減では，北大のほかに，長岡技術科学大学，大阪府立大学などが健闘しています。さらに，額は多くはないですが，件数・採択率では埼玉県環境科学国際センターも頑張っていることがわかります。

順位	機関名	新規採択数	うち女性	初年度配分額(千円)	応募件数
1	北海道大学	19.0	0.0	108,500	41.0
1	京都大学	19.0	3.5	109,650	82.5
3	東京大学	17.5	2.0	73,600	72.0
4	東北大学	17.0	4.0	56,900	45.5
5	国立環境研究所	8.5	0.0	18,500	26.0
6	愛媛大学	6.0	1.0	22,800	7.0
6	福岡大学	6.0	1.0	9,700	18.0
8	山梨大学	5.0	0.0	19,500	17.5
8	山口大学	5.0	0.0	23,800	14.0
10	東京工業大学	4.0	0.0	23,200	13.5
10	長岡技術科学大学	4.0	0.0	11,600	20.0
10	岐阜大学	4.0	1.0	13,300	12.0
10	広島大学	4.0	0.0	12,600	21.0
10	県立広島大学	4.0	0.0	6,800	7.0
10	中央大学	4.0	0.0	20,700	9.0

順位	機関名	新規採択数	うち女性	初年度配分額合計(千円)	応募件数
1	北海道大学	11.0	1.0	49,800	19.0
2	長岡技術科学大学	9.0	1.0	36,400	20.0
3	横浜国立大学	6.0	0.0	16,100	13.0
3	九州大学	6.0	1.0	9,300	24.0
3	埼玉県環境科学国際センター	6.0	0.0	8,600	6.0
6	東京農工大学	5.0	0.0	22,300	8.0
6	金沢大学	5.0	1.0	16,400	14.0
6	大阪大学	5.0	2.0	14,900	6.0
6	大阪府立大学	5.0	0.0	22,200	10.5
6	国立環境研究所	5.0	4.0	8,900	14.5

そうだったのか，環境工学分野の科研費の審査III (C3面：研究者の生態，2018.4.19)

北大の高校生向け広報素材にも J. of Taroten が登場か

細目・機関別科研費獲得額のその後