J. of Taroten

佐賀県知事選挙に意外な人を発見 (C3面：研究者の生態，2015.2.27)

原発関係の世論を調べていて・・・

　NHKが昨年末に川内原発の再稼働を容認するかどうかの世論調査をしたときに，若者の方が中高年よりも再稼働を容認しているという結果が出ていたことを思い出し，その根拠資料を検索していたところ，「今回の知事候補の中で，玄海原発の再稼働に反対している人はこの人だけである」というようなリード文で検索ヒットした記事を見て，ちょっと驚きました。次の表の3位の人物。見覚えありませんか。

佐賀県知事選挙　開票結果（確定23時18分発表,開票率 100.00％）

農協改革賛成，反対の影に隠れてしまった

　先日，2015年1月11日に投票のあった佐賀県知事選挙は，農協改革の賛成・反対だけが表面に出ていて，この人が立候補しているのに全く気付かなかったが，河川の生態系などを研究している方でこのHPをご覧の方なら，この三位の人「島谷　ゆきひろ」にはピンとくるでしょう。漢字で書くと「島谷幸宏」，肩書は，九州大学大学院教授です。環境衛生工学というよりは河川工学に近い方で，土木研究所にこの方がおられた10年以上前に，たろてんも何度かお話したことがあるように記憶しています。知事選挙などに出馬するとどうしても政治色がついてしまうので，今後の活動に制約が生じないかは少し心配ですが，まあ，当方が心配することでもなく，当方としては，今後の活躍を期待しています。

本人は勝てるつもりだったらしい

　今回は，保守勢力が分裂していたこともあって，本人は勝てるつもりだったらしいが，原発反対や政治色の強い団体の推薦を受けるなどして，残念な結果につながったようです。本人の身内からは，法定得票数に達せず，供託金が没収されたことが痛かったという話もあります。どうも，九大の辞表はどこかで止まっていて，そのまま職は続けられる見通しだとも聞きました。またきき情報です。

嘉田由紀子・前滋賀県知事も島谷さんの応援に

　嘉田由紀子・前滋賀県知事も島谷さんの応援に駆けつけたらしいです。最近，全く別の仕事で，岩波ジュニア新書 に詳しくなってしまったので，「嘉田 由紀子 語り,古谷 桂信 構成『生活環境主義でいこう！ ― 琵琶湖に恋した知事 ―』(2008)，岩波ジュニア新書, 594」もおススメしておきましょう。小沢一郎なんかと組んで大丈夫か，という感想はこの2008年時点では想定外です。語りと構成というように著者がわかれているあたりから，「自分で書いたのではないのね」と思ってしまいましたが，嘉田さんの自伝という意味では面白かったし，水関係の行政と市民のかかわりについての記述は考えさせられるものがありました。